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Polio Eradication - Current Situation -

2008年2月末現在1988年にポリオ根絶プログラムの開始以来、ポリオウイルスの伝播は、世界の大部分の地域で遮断されています。1988年開始当時は125ヶ国以上の常在流行国があり 、1日に1000人以上の子どもが罹っていました。2003年には784例が報告され、これはプログラム開始当時より99%も減少したこととなります。現在、4ヶ国 (ナイジェリア、インド、パキスタン、アフガニスタン)がポリオ常在流行国として残っています。

ポリオ根絶プログラムの流れ

1991−南北アメリカ地域で最後のポリオ患者(ペルー)

1997−西太平洋地域で最後のポリオ患者(カンボジア)

1998−ヨーロッパ地域で最後のポリオ患者(トルコ)

ポリオ常在流行国とその発生状況

13ヶ国667例の報告があった2003年より増え、2004年には1255例のポリオが18ヶ国から、2006年には1997例が17ヶ国 、2007年には1310例が12ヶ国から報告されました (2008年4月末現在)。ポリオ流行国では単価ワクチン(monovalent OPV)も導入し、その効果が現れてきています。

ポリオ常在流行国の状況
(2008年5月6日現在)
(Source: WHO)
 

国 名

2007年 2007年
(1月1日〜5月6日)
2008年
インド 870 44 216
中央アフリカ共和国 0 0 1
パキスタン 32 7 5
ナイジェリア 285 68 137
ニジェール 11 3 6
アンゴラ 8 0 5
コンゴ民主共和国 41 12 2
アフガニスタン 17 1 5
スーダン 1 0 1
ネパール 5 0 3
チャド 21 0 2
ミャンマー 11 2 0
ソマリア 8 8 0
合計 1310 145 383

また ポリオ根絶の最終段階のもう一つの難点は、生ワクチンのワクチンウイルスが毒力復帰して低率ではありますが流行を起こしているということです(cVDPV=circulating vaccine-derived poliovirus)。エジプト、ハイチ、ドミニカ共和国、フィリピン、マダガスカル、中国、カンボジア、インドネシア、ナイジェリア、ミャンマーで発見されています。きわめてまれなケースと思われますが、研究が急がれています。


Western Pacific Region of WHO (WPRO)  
http://www.wpro.who.int/
日本を含む西太平洋地域(WPRO)では、1997年のカンボジアにおける東アジア最後の患者発生ののち、1998年にはポリオ報告数がゼロとなりました。そして、2000年10月29日に京都で行われた西太平洋地域会議において、ポリオフリーが宣言されました。

しかしながら、1999年10月に中国での輸入例があったように、アフガニスタン、インド、パキスタン、バングラデシュなど未だポリオの発生が続いている国に囲まれているため、ポリオ根絶への活動の継続が必要です。 また、フィリピンでは2001年にワクチンウイルスからのポリオウイルスの伝播の報告もあり、サーベイランスの重要性が再確認されました。


SEARO South-East Asian Region of WHO (SEARO)  
http://w3.whosea.org/index.htm
SEARO地域には世界の人口の約25%が住んでおり、なかでも人口の多いインドはもっとも注目すべきポリオ流行国の一つで、WHOに報告されるポリオ発生例の大部分を占めています。1999年には1126件の報告がありましたが、2000年にはその80%減の265件、2001年には268件と著しくポリオ発生数を減らしました。しかし、 頻回のワクチン接種キャンペーンにもかかわらず、2002年は再流行、1600件のポリオが報告され(2003年10月8日現在) 懸念されました。2003年には225例、2004年には134件と減少し 、インド政府や住民、国際機関の協力の成果が出てきましたが、まだまだ強力な対策が必要です。

バングラデシュでは、青年海外協力隊員(JOCV)が赴任し、ポリオ根絶を目指し奮闘していま す。2000年を最後にポリオの発生はありませんでしたが、2006年に輸入例が報告されました。今後も隣国からの輸入例を防ぐ対策が重要です。


AFRO African Region of WHO (AFRO)  
http://www.afro.who.int/
アフリカ地域(AFRO)では、ポリオ根絶計画活動は他の地域よりも遅れて1995年より開始しました。現在、野生型のポリオウイルスの伝播は主に 西及び中央アフリカで見られます。特にナイジェリアでの流行とその周辺国での輸入例が危惧されています。

2004年はその前の年の3倍のポリオ発生がありましたが、アフリカ諸国のリーダーは質の高いNIDsを連動して行うことを決めました。2005年には、このキャンペーンを25ヶ国 にまたがり、広く行いました。

ニジェールでは、ポリオ根絶達成のため に派遣された青年海外協力隊(JOCV)が WHOと協力して、ワクチン投与のための啓発活動、患者の確認、現状調査、統計作成などのポリオ監視活動を展開しています。

2006年 度より、西アフリカ地域のポリオ対策に重点をおいた「ワクチン予防可能疾患の疫学及び対策セミナー(仏語圏アフリカ地域)」を実施することとなりました。2006年度にはニジェール、マリ、ブルキナファソ、ベナンの4名の研修員 が参加し、講義や討議を通し、自国及び周辺国のポリオ根絶達成について考慮し、今後の方針についての提言書をまとめ、WHOに送付しました。


Eastern Mediterranean Region of WHO (EMRO)
http://www.emro.who.int/index.asp
東地中海地域(EMRO)では全ての国でNIDsが行われており、AFPサーベイランスもほとんどの国で実施されています。また、紛争を抱えるアフガニスタンでもほぼ全地域でAFPサーベイランスが行われています。

ACIHで行っている「ワクチン予防可能疾患の疫学及び対策セミナー」には、アフガニスタン及びパキスタンから毎年EPI担当官が参加しており、他の国の専門家とのディスカッション等を通して、ポリオ根絶活動の戦略を練っています。

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 [最終更新日:2008年05月09日]

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