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Disease Eradication

カンボディアの最後のポリオ患者1980年にWHOが成功した天然痘根絶は、時代の変化とともに感染症対策も変化する事を示した。 今ポリオや読者にはなじみが薄いがメジナ寄生虫病の根絶事業が、WHOの指導の下で着々と進んでいる。(財)国際保健医療交流センター (ACIH)は、この根絶事業を応援すると同時に、根絶できそうな感染症の考察及びその成功の条件についての国際間の協力研究に参加している。

* 感染症根絶へ向けての世界戦略

1997年3月ベルリンで、ドイツ学術会議の音頭取りで世界根絶会議が開かれた。根絶できる疾病の生物学的特徴、またその事業が成功する条件が、世界40人の専門家を集めて討議された。また1998年2月にはアトランタで、アメリカ政府の音頭取りで更に各感染症について各論的な討議が行われた。同年7月中嶋氏の退陣に伴いWHO総長となったブルントランド女史は、WHOの4大目標の内の第一目標として感染症のサーベイランス、制圧、そして根絶できる感染症は根絶するという21世紀に向けての壮大な優先事業を提案した。

さて、これらの検討を経て、表1に示すような疾病が根絶され、またしうるものとなろう。
これらの5つは根絶して完全に病原体が自然界より消滅、再び人間社会に戻ることはなく、その対策は全部、破棄できるもの(したがって成功した場合、事業投資額をはるかに超過する節約額が生まれる 図1参照)である。

表1.根絶可能感染症
病名 現状 動物宿主 有効な対策 患者の長期の排菌 世界中の人が恐れているか
天然痘 完了 なし ある なし いる
ポリオ 進行中 なし ある なし いる
麻疹 検討中 なし ある なし いない
メジナ虫症 進行中 なし ある ある 熱帯地域のみ
風疹 検討中 なし ある なし いない

 

図1.天然痘根絶  予防接種の費用効果
 
「天然痘根絶」予防接種の費用効果

* 根絶はグローバルな参加が成功のキー

ただこのような地球規模のプログラムは、交通の発展により、一国だけでは効果なく、グローバルな事業参加が必須である。天然痘根絶ではこれができた。 現在ポリオ根絶は日米協力でアジア大陸は順調だが、アフリカ地域のプログラムが遅れて、WHOの2005年目標の達成には世界の総力を挙げての頑張りが必要である。

麻疹は南北アメリカ大陸で根絶前の制圧事業が済んだが、南米ブラジル、その周辺国への他大陸からの輸入患者で1997年、 3万人近い患者発生があり、戦略の再検討に迫られている。マラリア根絶はWHOが1953年に開始したが、20年の努力の末、失敗した。

このように根絶に全世界が踏み切るのは、極めて注意深い、技術的、そして政治的な分析と果敢な決断が必要である。

<世界根絶プログラム>

天然痘 (1980年    WHOによる天然痘根絶宣言)

ポリオ (進行中)

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 [最終更新日:2007年05月07日]

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